口輪及びマズルガードの取り組みに関する
被害届等対応についてのご報告
日頃より、わんだふる公式webサイトをご覧いただき、またご支援くださっている皆さまへ、心より御礼申し上げます。
このたび、Instagram上で発信いたしました「マズルガード(口輪)のご携帯」に関するご案内に対し、一部ユーザー様より多くのご批判やご意見を頂戴いたしました。
なかには、建設的なご意見を超え、誹謗中傷とも受け取れる発言へと発展する場面もあり、公式アカウントをフォローしてくださっている皆さま、そしてわんだふるを応援してくださっているファンの皆さまに、大変ご心配とご不快な思いをおかけしましたことを、まずは深くお詫び申し上げます。
わんだふるでは、いただいたご批判の声を真摯に受け止め、表現の至らなさを反省し、訂正とお詫びを発表させていただきました。しかし、その後も「マズルガード」の話題にとどまらず、わんだふる全体に対する悪意ある誹謗中傷が続く状況となりました。
この事態を受け、私たちは一時的に業務を停止し、関係スタッフの心身のケアと、今後の対応に向けた体制づくりに注力してまいりました。今回の件は、情報発信のあり方や社会との向き合い方をあらためて見つめ直す、大きなきっかけとなりました。
しかし、残念ながら一部では、正当な意見交換や批判ではなく、わんだふるという団体そのものを傷つけることを目的とした発信が見受けられるようになりました。わんだふるグループではこの事態を重く受け止め、顧問弁護士と協議のうえ、2025年6月18日、所在地を管轄する警察署へ「事案概要書」を提出し、被害届が正式に受理されましたことをご報告申し上げます。
わんだふるは2019年の発足以来、愛犬家の皆さまと共に、より良い共生社会の実現を目指し、数々の啓発活動を行ってまいりました。2021年には「マナーアッププログラム」として、マナーおむつ・マナーベルトの着用を推進し、多くの議論や批判を受けながらも、社会的理解を少しずつ広げてきました。
また、熱中症対策として獣医師の常駐体制を整え、ペットフードの衛生管理強化に取り組むなど、「今、必要とされている改革」に向き合い続けてまいりました。
そして、こうした取り組みを支えてくださったのは、いつも応援してくださるファンの皆さまと、信頼を寄せてくださる出展者さまたちに他なりません。
今回の一連の発信に関しても、これまでに150件を超える応援のお言葉をいただきました。中でも、大型犬を家族に持つ多くの飼い主さまからのご理解と励ましの声には、深く感謝しております。また、ドッグトレーナーや動物行動学の専門家、ペット業界関係者の方々からも、「なぜ日本ではマズルガードの理解や法整備が進んでいないのか」という本質的な状況の解説と、共感の声を頂戴しております。
一部で「大型犬差別だ」というご意見も寄せられました。しかし私たちは断言します。
これは差別ではありません。
それは、大型犬の多くが温厚で賢く、飼い主の皆さまのしつけが行き届いていることを尊重したうえで、「万が一の際の備えとしての安全策」をお願いしているものです。
たとえば、小型犬が突発的に吠えた場合は周囲の安全に直接影響を及ぼす可能性は低いですが、大型犬が飛びかかったり反応した場合には、思いがけない転倒や咬傷といった重大な事故につながるおそれがあります。
これは、世界の多くの国で採用されている「サイズ別の安全管理」という考え方と一致しています。フランス、ドイツ、イギリスなどでは、犬のサイズや力に応じたマズルガード着用が法的に定められており、これは差別ではなく、共生社会の中での公共的ルールなのです。
・また、私たちは、サイズの大小を問わず、
・過去に他犬や他人とのトラブルを経験したワンコ
・極端に警戒心が強く、興奮しやすい傾向があるワンコ
・にぎやかな環境に強いストレスを感じやすいワンコ
・予測できない行動をとる可能性のあるワンコ
などに該当する場合には、犬種や体格にかかわらずマズルガードの携帯をおすすめしていきます。
これは、「サイズに関係なく備えるべき子もいる」という現場での経験に基づいた判断です。
私たちは、大型犬を危険視しているのではありません。
そうではなく、「大切なワンコだからこそ、万が一に備えた対策が必要である」という考えを、社会全体で共有していきたいと願っております。
わんだふるとしては、マズルガードの携帯は、「飼い主として信頼される行動」であり、「社会からの信頼を得るための手段」であると信じています。
わんだふるでは、今後もあくまで“お願い”という立場ではありますが、大型犬の飼い主さまを中心に、あらゆるご家庭にマズルガードの携帯をご検討いただけるよう引き続き発信してまいります。
それは、誰かを排除したり差別するためではなく、すべての人とすべてのワンコの安心・安全を守るための、思いやりのかたちなのです。
わんだふるはこれからも、「人とワンコが、文化的で幸せな時間をともに過ごせる社会」を目指して、一歩ずつ歩んでまいります。
わんだふるは過去様々な取り組みにおいて、ファンの皆様に支えられながら、ひとつひとつ歩んでまいりました。
ペットイベントの会場環境、そして、より良い社会環境の創生に向けて歩んでまいりました。この状況に至ってもまだその熱意に変わりはございません。わんだふるは更に情熱を持って取り組んでまいる決意です。